菅原洋一公式ホームページへ

「ピアノと唄う愛の詩」を手にされた皆様へ
クリックすると大きい写真をご覧いただけます
高瀬 竜悟 享年18歳
祖父である菅原洋一が枕元で 「花は咲く」を唄ってくれたのは ベッドから起き上がることが 難しくなったころのことでした。

 2013年9月、大学受験を目指して頑張っていた息子に小児 脳幹部グリオーマという脳腫瘍が見つかりました。

 生命機能を司る脳幹という場所に浸潤するように発生するこの脳腫瘍は、手術もできず効果的な治療も未だ見つかって いません。この時点で、私たちに残された時間は1年もないと 言われました。

 そして彼は自分の病名を知らないまま、 2014年7月、きっと良くなると信じた10か月の闘病を終えました。腫瘍に運動機能を奪われ、立つこと歩くことだけでなく、しゃべること、見ること、食べる ことが徐々にできなくなっていく中、不安を口にせず最後まで勇敢に戦いました。

 未来に向かってたくさんの夢を持っていたと思います。今はただ、旅立った先がよりよいところであること、病気から解放 されて自由に思いっきり走り、歌い、大好きな映画について語っていることを願い、信じています。 
高瀬香織



小児 脳幹部グリオーマとは
「小児脳幹部グリオーマ(脳幹部神経膠腫)」は、脳の中枢にある 脳幹という部分に発生する子どもの悪性脳腫瘍の一種です。

 この病気は、いまだに決定的な治療法が確立していま せん。生命活動を司る脳幹に腫瘍が滲むように広がるため、 たとえ世界的な名医であってもメスを入れる手術ができず、 抗がん剤の効果もあまり見込めないからです。放射線治療で わずかな期間の回復が期待できますが、ほとんどの場合は1年以内に再発します。

 このため発症から1年以内に50%の子どもが亡くなるという、小児がんのなかでも最も厳しい病気です。

 それにもかかわらず、年間発症数が50例ほどといわれる希少疾患であることもあり、根本的な治療法の研究がほかの小児がんや小児脳腫瘍と比べて大きく遅れています。

 また、この病気の症状として、手足の麻痺やふらつき、飲み込みの 障害などが現れますが、介護の援助を受けるための障害者認定には、煩雑な手続きを経たうえに認定まで2〜3か月を要します。

 「大好きな自宅で過ごしたい!」と願う子どもが多いなかで、 自宅での入浴サービスや介護補助が間に合わずに、申請途中で 亡くなるお子さんも少なくありません。

 そのうえ、在宅中の子どもへの対応が可能な開業医や訪問看護 ステーションも、まだまだ少ないのが現実です。

 過酷な疾患と闘う子どもたちのためにも、一刻も早くこの 病気の治療・研究が進み、医療・支援体制が改善されることを強く 望みます。

 こうした現状に、ご理解とご関心をお持ちいただければ幸いです。
小児脳幹部グリオーマの会 
西垣一葉
詳しい情報は、
小児脳幹部グリオーマの会」へ

菅原洋一公式ホームページトップに戻る